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  • 執筆者の写真Hashimoto wakoki

光でつくれるサステナブルな暮らし②

光とサステナブルについては前回の「光でつくれるサステナブルな暮らし①」で紹介しました。どうでしたか?私たちの生活習慣を考え直してみる良い機会になれたでしょうか。



今回は照明設計とはそもそも何をする仕事なのか、また前回に続く実践編として、実際に照明器具を使ってどのように表現できるのかについて紹介できればと思います。


 

はじめに、皆さんの家や職場、帰り道に使う駅や道路などを思い出してみてください。

家にのリビングには丸いシーリングライト、職場には蛍光灯、駅にはライトアップ、道路には背の高い道路照明がありますよね。よく思い出せない方は実際に今いらっしゃる空間の中にはどのような照明器具があるのか見てみてください。



このように、生活の中のほぼ全ての空間には照明器具というものが設置されていて、必要なところに光を届けています。天井にあるものや壁についているもの、地中に埋まったものまであり、また形も様々です。照明器具が必要な場所に設置されていることで、何気ない日常生活を快適にしているんですね。



照明設計とは、独自のコンセプトを元に、このような照明器具の配置をする仕事であるとも言えます。もちろん照明設計の仕事のうち、照明の配置というのは仕事量のほんの数割ですが、照明効果にとってはとても重要な要素なのです。


 

さて、それでは前回の応用編。実際に照明器具を使ってどのように表現をすることができるのか、です。



前回登場した概日リズムという言葉、覚えているでしょうか。おおよそ24時間を1周期とする体内時計のことでしたよね。そして太陽の光を浴びることで時計がリセットされるということを書きました。



まずこの写真をみてください。



-zumtobel



24時間の太陽の様子を表したイメージです。朝オレンジ色の日が昇り、正午に向けてだんだんと青く光りながら高くなり、正午を過ぎるとだんだん沈みながらオレンジ色へと変わっていきます。人の1日をこれに当てはめてみると、朝起きて活動を開始し、日が高いあいだ活発に動き、日が沈むとともに休息へと入っていきます。(イメージ引用元がオーストリアの企業なので時間が日本とは多少異なります)



何かにソックリではないですか?その通り!(1人で書きながらちょっと恥ずかしくなる1人2役w)私たちの体内時計の周期とソックリなのです。

体内時計は正確に24時間ではないものの、太陽の光を浴びることでリセットされるので、朝日の出と共に起き、沈むと同時に休息に入ることは、私たちの体内時計とほぼ合っているということになります。



また興味深いことに、人が活動しているときの立ったり座っている姿勢の高さ、リラックスしているときのソファーでくつろいだり横になったりする姿勢の高さまでも太陽の高さに比例しているんです。ここまで来たら歓声が出るほど感動的ではないですか?照明の高さも、この姿勢の高さに合わせて計画されることで、体内時計に合った快適な光を演出することができます。






これを実際に図にしてみました。時間軸は先ほどのイメージに合わせているので、日本時間と比べて日の入りが遅いですが、太陽の動きと人の体内時計、時間別の行動、姿勢まで一目でお分かりになると思います。(太陽の絵の下にあるのは色温度といい、~K(ケルビン)で表します。数値が上がるほど冷たい、数値が下がるほど暖かい光という意味です)



照明設計とはこのように、体内時計と連動している太陽の光を人工的な照明器具を用いて表現することなのです。それによって活動や休息を促し、人にとって最も快適な空間を演出することができるのです。もちろん商業的な目的を持ったプロジェクトも多くありますが、この概念こそが本来ベースにあるべきだと私は思っています。



長くなりましたが、以上の点を踏まえてシーンに合わせた照明の演出方法をいくつか紹介していきたいと思います。



・自宅

①ダイニングで和気あいあいと食事をするシーン:全般照明+ペンダントランプ+3000K

-koizumi



②リビングでゆったり寛ぎたいシーン:間接照明+フロアランプ+2700K

-koizumi




・オフィス

①個人デスクで業務に集中したいシーン:全般照明+タスクライト+4000K

-erco



②カジュアルな業務シーン:部分照明+間接照明+ペンダントライト+3000K

-erco



どうですか?シーンによって方法も雰囲気も様々ですよね。人が活動するときとリラックスするときで照明の設置位置や色温度(光の色のことです)にも変化がみられると思います。これも全部↑の図とリンクしているんですよ。今までなんとなく”雰囲気の良い”や”快適”だと思っていた照明は、全て根拠を元に計画されたものだったのですね。




この記事が、身の回りの照明環境を一度見直してみる機会になれたら嬉しいです。





*お仕事のご依頼はホームにある問い合わせフォームより受け付けております。



#光のデザイン #サステナブルな暮らし

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